寄り添い型学習支援事業
私たちNPO教育支援協会は、寄り添い型学習事業を引き受けるにあたり、本事業の支援対象を生活困窮家庭の子どもたちに限定することなく、全ての青少年の健全育成という視点を持ちながら、青少年が抱える一つの課題として「貧困の連鎖」を断ち切り、保護世帯ならびに生活困窮世帯の子どもたちが将来において経済生活、社会生活ともに自立し、社会を支える市民として成長してもらうことを目的としました。
生活困窮世帯の子どもたちは複合的な課題を抱えていますので、単に教科の学習指導を行うということでは課題解決にはなりません。そのため、そうした子どもたちへの支援には、学習支援を含む多様な体験活動や人間関係作りが支援の基本となると考えます。生活困窮世帯の子どもたちが何に悩み、何に喜びを感じ、何に希望を抱いているのか、そのことをしっかりと受け止め、ともに悩み、話し合える環境づくりを目指します。
本事業の支援対象の青少年が学習支援(塾的な指導を行い、テスト学力の向上を主眼とした学習)を受けることによって、進路選択の幅を広げることはできることは事実です。しかし、それだけでは高校進学後に社会的自立に向けて次の進路を切り開ける力とはならないことも事実です。生活の中で具体的な経験を様々な形で積みながら、色々な人との交わりの中で学ぶ力や生きる力を身につけて行くことが本事業の「学び」(体験あるいは経験)であると考えます。
学習に参加する子どもたちは、時間的感覚、生活の規則性、約束事等が身についていない場合があります。また、本人の置かれている環境により、自己肯定感が低く、社会性や人と人との関係性をつくる力が育っていないことがあります。そのため、私たちは信頼関係の上に立った人と人との関係性の構築を大切にしていきます。
参考:「青少年の自立支援 「寄り添い型学習等支援」のあり方 指導要綱」